高橋書店では「人材派遣サービス業界」としている。業界規模は2兆3614億円「厚生労働省資料」とある。が、実はこれ、2003年度の市場規模であるのだが、そのことの説明は、ない。高橋書店版は資料の取り扱いにいい加減な部分がある。左下のグラフで、「労働者派遣事業に係る売上高の推移」というグラフがあり、そこの2003年の数字と合致するので、ああ2003年度の資料なのね、と理解できるが、読み手がそこまで読み取ってあげないといけないのはいかがなものか。
地図というかこの業界はどうしてもただばらっと並べるだけになりがち。オバタカズユキの「会社図鑑
」や「業界勢力マップ
」のような本のほうがより実態を判断しやすいように思う。が、それをこうした業界マップ本に求めるのは酷だろう。そんなことより注目は、国内1位にクリスタルグループを据えているところだろう。グループ全体の売上高が5287億円、スタッフサービスの3261億円を上回る。
東洋経済版はスタッフサービスが1位。以下、テンプスタッフ、パソナ、アデコ、リクルートスタッフィング、マンパワー・ジャパンと続き、他は上場企業の富士スタッフ、ピープルスタッフ、ほかに特定派遣のメイテック、アルプス技研などこちらも上場企業に★マークをつけ一般に興味の持ちやすいところを挙げている。クリスタルの姿はない。「業界首位のスタッフサービスをはじめ非上場会社が多いため顔が見えにくいのが難だ。」とあるのがチクリ一刺しといった感じ、か?再就職支援は「トップの2社とも他社の軍門に下った」との記述。業界規模は2003年度の市場統計、と記してある。
日経版も業界規模は2003年度と明記。順位付けはしていない。がここもクリスタルの姿は影も形もナシ。再就職支援は「大手三社はすべて別の人材サービスの傘下に入ることになった」という記述。
伸びる業界だろう、という表記は横並び。東洋経済の天気予報は2007年までずっと晴れマークだ。しかし、東洋経済も日経もクリスタルグループは「ないもの」として扱っていない。腫れ物には触るなということか・・・ 業界のことを全く知らないなら高橋書店の業界地図を見たときが一番勉強になるのではないか。
