これも堤幸彦なのかよ、仕事量すごいな!と思いつつ、前半の運びは非常に上手で、さすがと感心する。職人技。ちゃぶ台返しを中心に小ネタが冴える。
ただ、ネタはさすがに細切れな感じがする。4コママンガを頑張って中編にしたが、その先の長編にする作業までは至らなかった、という出来具合で、傑作佳作とまでは行かず。バランスがちょっと悪いというか、だれるというか、後半はパターンにはまってしまい失速感あり。そこで回想を入れるのか。うーん。意味はわかるし流れも理解できるのだけれど勢いは殺がれたなあ。
が、暗い話を、幸も不幸もない、というサゲに持って行く展開は、前向きで素晴らしい。そもそもが、今の暮らしも昔に比べれば全然幸せであるわけで、その先にも幸せがあることがわかれば、人は生きていける。そういうメッセージを込めた映画であり、その点で、泣かせのテクニックはふつうなのだが、しかし巷の泣かせる映画とは志が違う。これからの幸せに泣く映画は、過去を振り返って慈しみ泣く映画とは、意味が違う。なのでこれは、とても良い映画だと高く評価したい。
阿部寛出演作品集めて阿部ちゃん祭りでもやってみたいねぇ。
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