マンガ一巻読破

2005年05月08日

【演劇】シベリア少女鉄道「笑顔の行方」

えんぺの一行レビューで初日の評価に★1つが並び、覚悟して行ったシベ少最新芝居。結論から言うと、思ったほど酷くはなかった。面白くないこともない。が、観客の求める方向と、劇団の提出する方向に、だいぶずれが生じてきているのではないか、との懸念は確かに感じた。

シベリア少女鉄道の特徴は、学芸会芝居が、ある瞬間に一転して、そこまでの、なんとなく違和感のあった部分も含めて、ああなるほどこの伏線だったのか!と思いながら想像もつかない地点へ連れて行ってくれるところにあったと思う。彼らの芝居は、意図した部分もあるとはいえ、きわめて稚拙というか漫画的というか学芸会であり、それでも通用する脚本と演出が笑いをよんでいた。

芝居が下手なので、口調や間がよろしくないため、くすぐりにも会場は笑えない。脚本の様々な仕掛けも、そのためのタメが芝居と関係なくとれる場合でないと、うまくヒットしない。また、これは演技の能力とは関係なく運動神経の問題だが、あるポーズに動きをあわせることで笑いを呼ぶというパターンは私が見ている中では多いが、これも上手にシンクロしないと笑いにつながらない。

今回の脚本は、演技能力と運動神経が要求され、役者はそのどちらも満たせていなかった。この劇団でやるには無理なホンだったのではないか?


話自体はそれなりに面白い。サスペンス仕立て。およその流れはしかしわかる。だってシベ少だもの、めちゃめちゃ高度なストレートプレイなどできない。とはいえ、推理に関しては、実はよくわからん。というか、考えるのも面倒くさい。他に譲ります。

そして、エンディング。ここ数作続く、客が「ええと、これで終わりでいいのかな?」という締め方。それを狙っているのか?だったら失敗だと思うがなぁ。ドカンドカン、と言って場内沸いたまま終幕で拍手、という展開にしないと、客は帰りづらいし、次も見ようという気にならないよ。


以前みた何かに似ている大ネタだが、個人的には不発。唯一笑ったのは、今度はこの二人がステージにあがるな、と予期したとき。順々に盛り上げて、場内が沸いた。こういうお膳立てしたツボの用意が、今回もいまひとつだった。とはいえ、前作の「どうしよう・・・」感に比べれば回復していて、「もうシベ少はいいや」とまではならなかったのだが。サスペンスを掘り下げるか、推理を掘り下げるか、キャラクターの深みを増すか、笑いを追求するか、とにかく何かが加わらないと、うーん、このままではという出来ではあった。今度は10月。さて・・・


今回のややネタバレ。
「恋しさとせつなさと心強さと」が終演後にかかります。


シベリア少女鉄道 vol.13→公式サイト
笑顔の行方

@紀伊國屋サザンシアター
指定前売3000円

過去記事
アパートの窓割ります
VR
天までとどけ
ウォッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
二十四の瞳

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他のブログさんを覗きに行きました・・・初日はトラブルがあったのか。土曜はそれはさして。でも私、前の方で見てたので、席の問題でシルエットにぴったりあわずに、ポージングがばっちりでも感動半減なんですよね。まぁたいしたネタじゃないので惜しくもなかったですが・・・

●毎度気になる休むに似たり。さん。トラブル体験して、なんでバスターできなかったんだとご立腹。そりゃそうですよね・・・そして対応にも疑義を。

臭い人さん。と、微妙にネタバレあり。完成度の低さ・・・そうですねぇ・・・。粗製濫造なのでしょうか。

正しくも松枝日記さん。うまくいっても、たいしたことないです。今回の大ネタは演劇とリンクする意味がほとんどなかった点が致命傷だと思います。台詞の数々、シンクロさせるの無理ありすぎだもの・・・

タマゴログさんは好意的。

26歳女ディレクターの勉強blogさん。ストーリーも大ネタもバレありなので注意。でもこういう記述が後々役に立つので、ありがたいですね。私は追記するのをほぼ毎回忘れて放置してしまうので。
で、台詞やストーリーは今回のシベ少芝居ではおそらくどうでもいいんです。が、うまくリンクというかシンクロしていないのは、もちろん失敗です。どうも何もかもが中途半端で・・・


参考:
しのぶの演劇レビュー
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0510014006.html
演劇◎定点カメラ
http://homepage1.nifty.com/mneko/play/SA/20050507m.htm
踊る芝居好きのダメ人間日記
http://www.mypress.jp/v2_writers/aozshi/story/?story_id=1039382

きちんとストーリーも解明されてます。


演劇ホーム

posted by happysad at 00:37 | Comment(7) | TrackBack(7) | 芝居・演劇
この記事へのコメント
二日目以降は良かったという話しも聞きますが、ネタそのものががたいしたことない、と思ったあたしには、ここの感想は腑に落ちる感じがします。

そうなんだよなぁ。前に見た感じするんだよなぁ。
Posted by かわひ_ at 2005年05月08日 01:33
ゲームねたや同じポーズになってしまうねたは、既出ですからねぇ。いや、前に見たものでも、面白ければそれでいいんですけど、昔より退化しているというのは、見ていてツライ。

期待を捨てきれないというか、やっていること(いや、やってきたことか)は好きなので、こう、非難しきれない微妙なスタンスで上記書きましたが・・・
Posted by happysad at 2005年05月08日 17:14
こんにちは。
演劇なんてほとんど初めて見るので、すごく凝ったことするなぁと思って見てたんですが、やっぱり失敗してたんですね。自分の理解力が足りないからよくわからなかったのかと思ってました^^;
Posted by tama at 2005年05月08日 18:52
トラックバック有難うございます。

私はシベ少初観劇でしたので
終演後、かなり戸惑いましたが、
こちらのblogを拝見し、不思議と「すっきり」しました。
私の記事も酷評ではありますが、
演出手法で唸る、興味深いものもありまして、
ゆえにばっちりリンクしていたら鳥肌だったのに・・・
と残念でした。

他の記事も、大変興味深く読ませていただきました。
コミックレビュー、すごいの一言です。
Posted by k51t24 at 2005年05月09日 00:14
tamaさん、k51t24さん、コメントありがとうございます。

演劇を見る場合、大抵お金を払い、確実に時間を費やしているわけで、内容に少なからず期待をしている、すると見たものについて、理解できなかったりつまらなくても、自分で選んで見に行ったのだからと、少しでも理解しよう納得しよう面白いところをみつけようとする、のですが・・・今回はさすがに・・・でした。ただ酷評になりきっていないのが、この劇団、前回の方がもっとひどかったので・・・

私も劇団の初期をしらず、ここしばらくしか見ていないのですが、いくらネタバレすると魅力半減の演目とはいえ、いまの段階の作品なら旧作再演をして欲しいと思っています。なお、今より評価の高かった頃の女優陣はこのところ出演がありません。

演劇の記事が他の記事に埋もれてしまうようなウェブログではありますが、たまに立ち寄っていただければ幸いです。コミックレビューは・・・バカなことやってるなと思ってます・・・
Posted by happysad at 2005年05月09日 09:40
TBありがとうございます。

参考になるほど書けてない気もしますが、リンク
ありがとうございます。

個人的には、ネタはツボでしたが破壊力不足は否
めないなとは思います。

昔のネタの再演…どうなんでしょうね。再演する
としても、ネタフリ部分は、ほぼ書き直しという
パターンになりそうなので、完成度向上には繋が
り難いかもしれませんね。
Posted by あおし at 2005年05月17日 00:49
いや、たいへん参考になります。ネタは・・・劇団のやっていることへの愛情がないとツラいレベルのものにばってますね・・・

再演も、いろいろな仕掛けを考えると難しいものが多いのでしょうか。うーん、好きな劇団ではあるだけに、応援したいのですが・・・
Posted by happysad at 2005年05月18日 22:23
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